【メガほっけ】
脂のってます!うまいだに(遠州弁)
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【カワハギ】をどうして今食べなきゃいけないの?
カワハギの旬は秋冬と言われることも、夏と言われることもあります。正反対の季節ですが、どちらも間違ってはいません。カワハギには身の旬と肝の旬があり、1年中いつでも美味しく食べられます。 とくに産卵を終えた夏の時期は体力を取り戻そうと餌をたくさん食べて身体が大きくなっているため、夏のふぐ、夏が旬といわれる由来になっています。 産卵を終えてから身が痩せて味が落ちる種類の魚も多いですが、カワハギの身は産卵後も美味しく食べられます。 産卵を終えた後の方が身に歯ごたえがあって美味しいという人もいるほどです。 一方、秋冬が旬というのはカワハギの肝に注目した時の旬です。カワハギは「海のフォアグラと呼ばれる」肝を食べる魚といわれるほど肝が美味しい魚です。カワハギの肝は秋から冬にかけて大きくなっていき、秋冬のカワハギは肝がパンパンに膨れ上がることから肝パンと呼ばれることもあるほど。 一般的に魚は冬になるにつれ、寒さに耐えるために身に脂肪分を蓄えていきます。 カワハギは寒くなってくると身ではなく肝に脂肪分を蓄えるため、肝が大きくなります。 稀代の美食家として知られる芸術家、北大路魯山人もカワハギの肝の味を評価しています。 著書のなかで『かわはぎの魚体は、さまで美味いとは言い難いが、しかし、その肝に至っては並々ならぬ特別の美味さをもっている。これあってこそ、このさかなが価値づけられているわけである』という一節があります。