意欲と長生きの関係
多くの飼い主様の話を聞いてきて、メンタルと肉体的な健康には密接な関わりがあることを実感してます。
特に高齢の犬猫では意欲が大切です。
説明が下手かもしれませんが、私の考えをお伝えしておきます。
人も犬も猫もみんな同じように肉体があって脳があります。
そして肉体は脳によってコントロールされています。
ここまでは誰もが知るところです。
その脳は何によってコントロールされかと言えば意識です。
意識は現代の科学や医学を持ってもほとんど解明されていない部分でありながら、事実として私たち一人ひとりに間違いなく存在しています。
肉体に意識が宿ると考えることもできます。
ですが「まず意識が存在していて、脳と肉体はその器である」と考えたほうがしっくりきます。
怖いことをイメージしたときのことを考えてみましょう。
私たちは意識の中で怖いシーンを思い描くとき、脳はそれを受けて肉体に指示を出します。
いつでも逃げ出せるように呼吸を増やし心臓の拍動を強め、瞳孔を開きます。動物であれば耳を立てて周囲の音をよく拾うようにします。
ちなみにそのような緊急事態に対応した肉体状況は長生きにはまったく向きません。
眠ることすらままなりません。
ですので意識が恐怖のイメージから開放されると脳はそれを肉体に伝えて緊張を解きます。
やがて心身ともに平常な状態に戻ります。
命というものが意識+脳+肉体の3つで構成されていることが少しお分かりになったかと思います。
また考え方によりますが方向としては
【意識→脳→肉体】
のようになっているという話もなんとなくご理解いただけたでしょう。
科学や医療が主に介入できるのは、3つの中の肉体部分です。
この肉体でさえ未解明部分を多々残しているわけですが、それでも科学の進歩でだいぶ解明が進んできているジャンルです。
脳についてはまだまだで、一般科学だけでなく脳科学と呼ばれるような学問も取り入れて、なんとか説明できるような領域です。
そして意識についてはもう目で捉えるような物質ではありませんから科学で説明できる範疇ではありません。
無理やり説明するとすれば、最新物理学である量子物理学(超ひも理論)を持ち出すことになるでしょうが、そうなると現代医学をはるかに超越します。
意識を扱うならば、むしろ理系よりも文系のほうが強さを発揮します。
どちらかというと今はあまり関心を注がれない心理学や哲学こそ、意識の研究に適した学問です。
信念や人生観、希望や意欲といったものは医療の現場で無視されがちです。
だからこそ私たち飼い主が常に大切にするべきです。
意識を無視した健康法は、真の健康法にはなりえません。
明日はどんな楽しみが待っているだろう?まだまだボクは楽しみたいよ!
これは生きる意欲になり寿命を伸ばすコツです。
もし本人の調子が悪ければ、なおさら積極的に元気を注入するべきです。
悲しい顔、不安な声はNGです。
「大丈夫だ、私に任せておきなさい!」という声かけがどれだけ意欲を高めるか。
科学ではとても計り知れません。
意欲的で健全な意識は脳を介し、自律神経を伝い、ホルモンを伝い、肉体の治癒力を高めます。
※これをいきなり言ってしまうと伝わりにくいので、だいぶ前置きを長く書きました。
真の健康は、常に理系と文系の両手でつかみ、抱きしめるものです。
「笑う門には福来る」
医療とかけ離れたようなこの言葉も、どうか信じてみてください。