弊社は、大正元年創業者濵岡重吉によって土屋として創業しました。当時はまだまだ土壁(木舞荒壁)の住宅が主流で建築における「土」は建築には無くてはならない建材でした。重吉の父弁吉は海運業を営んでおりまだまだトラックなど無い時代、海運が物流を支えていました。重吉が二十歳を過ぎたころ、淡路瓦に欠かせない「淡路土」の採掘場を見て思います。「この粘土、壁に使えるのではないか?」早速に重吉は良質な淡路土を取り寄せ、砂とすさを混ぜ壁に塗ってみました。淡路土は粘性が強いわりにネバみがすくなく、施工性も良好でした。乾燥後の強度もある、これは建材として売れるのではないか!重吉はこの淡路土の原土を乾燥粉砕し稲わらで編んだ俵に詰め販売を始めました。もともとの海運業での物流の下地と、淡路瓦で安定的に採掘されていたことなどもあって順調に建築用壁土として販路を広げていったのです。 昭和に入り戦前までは、朝鮮半島から台湾にも出荷することになり、隣町から大きな港がある現在の淡路島郡家に拠点を移動し現在に至っております。