■クリニックの特色
当院は風邪や胃腸炎、インフルエンザをはじめとする内科全般の診療に加え、専門である循環器内科の診療に力を入れています。
循環器内科では動悸、息切れ、胸痛などの症状を持つ不整脈、心不全、狭心症のほか、心筋梗塞、心臓弁膜症、大動脈瘤のように進行すると外科手術が必要なものまで幅広く診ています。
いずれも命に関わる可能性があるため、こうした心臓と血管に関する病気を早期発見し、進行する前の適切な治療が重要です。また、定期的な健康診断と生活習慣に関するアドバイスで、病気にならないよう予防することも重要です。
心臓の病気の中でも私の得意分野である不整脈については、各種検査し必要な場合には早急に治療を受けていただきたいです。

■生活習慣病の対応
高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病が進行すれば、失明につながる網膜症、腎臓の病気、心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こすリスクが高まります。
こうした生活習慣病の進行を抑え、健康維持を目指すのも当院の大切な役割です。生活習慣病は食事の見直しや日常の運動など生活習慣の改善からアプローチするのが理想ですが、それだけでは成果を得るのが難しい場合は薬の併用も必要です。
私のスポーツ診療の経験をもとに、適した負荷の運動をご案内していますので、生活習慣病の方は一度ご相談ください。
また、当院では自覚症状なしに進行する心筋梗塞の状態について、血管の狭さを調べる頸動脈超音波検査と血管の硬さを調べるABI検査をもとに判断できますので、こちらもご利用ください。

■地域の医療機関との連携
主に循環器内科の病気でより専門的な検査や治療が必要な患者さんには、当院から地域の中核病院や大学病院、例えば虎の門病院、山王病院、国際医療福祉大学三田病院、慶應義塾大学病院などに紹介しています。
同じ循環器内科でも、心臓弁膜症の治療経験が豊富なところ、冠動脈の手術が得意なところなど病院により特性が異なります。そうした違いを熟知し病状に適した病院を紹介できるのは、循環器内科の診療経験が長い私の強みと言えます。
また、近隣クリニックからのご依頼で心臓の検査を引き受けたり、当院から消化器の検査をご依頼するなどの連携もしています。

■不整脈の症状について
不整脈は脈が速くなる、遅くなる、脈が飛ぶといった脈拍が不規則になる状態を指します。急に心臓がドキドキする動悸のほか、息切れ、胸痛などが不整脈の症状の代表例ですが、一方で自覚症状のない不整脈も少なくありません。
当院に来られる不整脈の方は、勤め先の健康診断で心電図に異常があった、動悸がよく起こるので心配、などで受診される方が多いです。
不整脈には心臓に問題があって起こるもの、年齢や体質によって起こるものがあり、正確に診断するためには各種の検査が必要です。
なお、不整脈は健康な方でも起きますが、中には病気が進行して心筋梗塞、心不全、狭心症などにつながるケース、心臓突然死を招くようなケースもあります。
健康診断で再検査になった方、動悸や息切れを感じる方は、早めに専門家の診断を受けてください。

■不整脈の検査
数分程度で終わる一般的な心電図検査とは異なり、長時間にわたって心臓の動きを調べるホルター心電図検査が有用です。これに加え心臓超音波検査(心エコー)、X線も踏まえて診断します。
不整脈が起こるタイミングは人によりまちまちですが、ホルター心電図検査は24時間または7日間継続して検査できるため、症状が数日おきに起きるような方でも不整脈が見つかる可能性が高まります。
一方、心臓超音波検査は心臓の動きや形、弁の状態、血液の流れなどを超音波で観察するものです。心室の拡大や血液の逆流などの病気の兆候が確認でき、心筋梗塞のほか、弁膜症、心筋症などを見つけるきっかけになる場合もあります。
このほか、不整脈や動脈硬化の原因ともなる睡眠時無呼吸症候群の簡易検査、睡眠中の無呼吸を防止するためのCPAP治療も行っています。

■心臓を手術された方のフォロー
一般的に心臓の手術をされた方は、血液検査や心電図検査、心臓超音波検査などを定期的に受け、経過を診ていく必要があります。
ただ、手術を受けた病院などに頻繁に通院されるのは待ち時間も長く大変ですが、予約制のため待ち時間もほぼなく、待合室が混むこともほとんどありません。
必要な検査は院内で行え、手術後に狭心症や弁膜症などの予防目的で処方されるワルファリンカリウム錠については、薬の量が適切か確認しています。
この薬は血栓をできにくくする働きが期待できますが、血中濃度が一定範囲に保たれていないと良好な結果が望めません。
当院では薬の血中濃度を検査後10分程で出せる測定器を導入しており、受診された際に検査結果までお伝えできます。