11月のテーマは『江戸の粋文化』 ワークは『線香・コーン香』をつくっていただきます。 お香と言えば一番に思い浮かべる人が多いくらいポピュラーな「線香」ですが、意外と歴史は浅いです。 とはいえ、はじまりは江戸時代。 文化の中心が、権力階級から庶民に移っていくことで「お香」に対する感覚も、生活に根ざしたものが出来上がっていきます。 そのひとつが、線香でした。 色については、江戸時代は多くの色名が生まれた時代でした。 先月の浮世絵と共に、庶民の間で大人気となった「歌舞伎」。 華やかな舞台の主人公である歌舞伎役者には、今でいう「推し」がたくさんいました。 役者の身に着けるものから、流行色が生まれた時代だったのです。 今月は、そんな歴史を楽しみつつ、この時代に必要とされた「線香」を手づくりしていただきます。 この線香つくりのベースとなる「沈香」については、タニ・シャムの両方をご用意。 2種類の香りの違いも、体験していただきます。
12月のテーマは『ぜいたく禁止令の功罪』 江戸の色と柄を楽しみつつワークは『文香』をつくっていただきます。 江戸時代、庶民を支配下に置いておきたい幕府は、「ぜいたく禁止令」を出して、彼らの生活にまで言及しますが、改まるのは発令後しばらくの間だけ・・・。 庶民は、工夫をこらして、法の目をかいくぐり、新たなおしゃれを生み出すといったことの繰り返し。 そこには、今に続くおしゃれの原型ともいえる江戸の色、柄が生まれてくる素地がありました。 たとえば、江戸小紋。 遠目には地味な無地に見えるけれど 実は、細かい柄の繰り返しが施されている隠れたおしゃれだったりしました。 そんな江戸時代において、あこがれの古典の世界であった平安貴族の教養のひとつ「香りをまとう」といったことも、香木を手に入れた商人たちには、手の届く遊びとなりました。 ワークでは、手紙に香を焚きしめるのではなく、中にしのばせる「文香」をつくります。伝統模様柄の香袋つくりも楽しんでいただきます。