容器としてのメリットやデザイン領域確保のメリットに注目してきた180mlアルミ缶。しかし、日本酒は嗜好品です。香りや味わいが落ちてしまっては商品として提供できません。

今回、KURA ONEの充填でご協力いただいた南部美人の久慈浩介社長に、香りや味わいの変化についての確認をお願いしたところ、二つ返事で受けていただきました。久慈さん、早朝より岩手から上京いただき大変にありがございました!

検証する商品は南部美人 特別純米です。英国で開催されるIWC (International Wine Challenge)でChampion Sakeの称号を得た世界一の日本酒です。

[検証する商品]
a. 開封なし720ml瓶。瓶詰めしてから酒蔵で冷蔵貯蔵。
b. 開封なし180mlアルミ缶。充填してから酒蔵で冷蔵貯蔵。
c. 開封なし180mlアルミ缶。充填してから常温で保管。
d. 開封なし180mlアルミ缶。キャンプ場で車中の厳しい暑さの中や川での撮影など、温度変化が激しい環境に保管。

[久慈さんコメント]
a. 文句なしの安定した香りと味わい。
b. 常温での保存期間がほぼないためか硬め。aの保存温度や環境と同じだが、瓶内の空気量の違いやアルミ缶の熱伝導の速さなどから、aよりも急速な冷蔵影響を受けていると思われる。
c. aやbより香りは膨らみ味わいは丸くなっている。独特の劣化臭はない。
d. ccよりもさらに香りは膨らみ味わいは丸くなっている。独特の劣化臭はない。

[考察]
・b.c.dのアルミ缶は、紫外線や蛍光灯の影響をほぼ受けていないため独特の劣化臭は感じないと思われる。
・b.c.dのアルミ缶の温度変化は早いため、缶内の日本酒への影響はいい意味で進みやすい。
・b.c.dのアルミ缶の中にある空気は、開栓するまで充填時と変わらない。

【検証すべき】
1800mlでも720mlでも瓶の日本酒は、開栓後、瓶内の空気量が増え、また開栓ごとに日本酒が空気に触れることが多くなります。適度な温度で保管していたとしても、空気に触れる回数と保存期間に比例して酒質の変化はすすみます。

開栓後、開栓を繰り返して、日本酒の量が半分くらいになったお酒とアルミ缶を比較して、香りと味わいの検証は次回やってみたいと思います。

【番外編】
久慈さんの「アルミ缶を思いっきり振ってみて」の一言でやってみたアルミ缶。とにかく振る。休憩してまた振る。そして振る。注いだお酒の味わいは。。。。空気が日本酒に溶け込み、フレッシュな膨らみが味わえます。瓶ではできないアルミ缶だけの特別体験です。

当日は、複数の飲食店を経営されている 多々納 大展 さんにもご参加いただき、久慈さんとも、飲食店でのKURA ONEの利用方法について議論できました。日本酒を選択する楽しさ、複数銘柄を飲み比べできる適度な量、お土産として販売(販売免許が必要)、など、飲食店でのKURA ONEの可能性のコメントをたくさんいただきました。

詳細は、ECサイトJapanpage:SakeやスマートフォンアプリJapanpage:Picksの記事に掲載されます。後日、ご案内させていただきます。