Je marche

「森と憩う」 初夏のあの日 どくだみの葉と花を 持ちきれないほど摘んだ場所に 私は再び足を向ける 夏の盛りが過ぎた今日 燃えるように香っていた緑の葉は ひっそりと木陰で憩う ふとその先に目をすすめると 地面からカゲロウのような影が剥がれ 黒い翅の影がはたはたと宙を舞っている 影はゆっくり草木の繁る小径へ進み 再び地面で翅を休めたかと思うと さらにその奥へ まるで私を 誘なうように ...

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