▼社員は、上司の「背中」を見ている 「これくらいは、専務の特権だよな」 深夜、一人でバーのカウンターに座り、琥珀色の液体を眺めながら、私はそんな風に自分に言い聞かせていました。会社の経費で飲む酒の味は、格別なものでした。もちろん、会議や接待ではありません。純粋に、自分への「ご褒美」のつもりでした。 日中は会社のために身を粉にして働いている。社員の生活を守るために、頭を下げ、走り回っている。だ...